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2009年02月13日

K20D のなんだかななところ: #4


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

なんだか、西日本ではもう黄砂が降って、20度近くまで気温が上がったみたいですね。
春ですねー。

  ・・・
 
またまた時間が空いてしまいました。ごめんなさい。
今年はめっちゃ更新する、なんて言ってたのに!!

さて、前回の話では「じゃあ、PENTAX さんの言うように、ダイナミックレンジ拡大機能は ON のままで良い? 」って流れになりそうでしたが、でもそうとは言い切れないのです。

ダイナミックレンジ拡大機能は、設定より暗い感度で撮影して (だから拡大機能を利用すると ISO は 200 からしか使えない)、受光素子とファイルフォーマットのビットデプスの差を利用したシャドー部分を “伸ばす” 処理で白飛びを抑えています。

そのため、前回のような明暗の差が大きい場合は都合が良いのですが、明暗の差が少ない場合は、やりすぎちゃってビットデプスが無駄になり、グラデーションが荒れてしまう場合があります。

たとえば、↓の写真のような場合です。
 

 
これをいくつかの設定で撮ったものを下に載せてみました。
(画面は、写真の部分拡大と “Adobe Camera Raw 4.6” でのヒストグラムです。)

何度も言うようですが、僕がダイナミックレンジの広いカメラが必要だと思うのは、“シャッター切るだけカメラ” が欲しいからです。
これまでのデジタルカメラは、ネガフィルムと比べてレンジが狭く、露出がシビアになりがちでした。
室内のブツ撮りなら、時間を掛けてスポット測光で露出を決定しても間に合いますが、外の風景、特に街歩きで一瞬にして撮影しないといけないときはスポット測光しているうちにそのシーンが終わってしまいます。
なので、ここのテストでは、“絞り優先、分割評価測光” を使っています。
ま、そうでないと、今回のテストの意味がなくなってしまうのですが。

まず、ダイナミックレンジ拡大機能 ON の場合です。
 

 
この写真で “青い色” に色付けされている部分は黒潰れしている箇所です。
白飛び側にまだまだ余裕があるのでもっと明るくしていいのに、ダイナミックレンジ拡大機能の仕様上、こんな風になってしまいます。
 
 
そこで、1段明るくして撮ってみます↓
 

 
これだとハイライト部分が少しだけ白飛びしちゃう。黒潰れはまだ多少あり。
でも、まぁまぁいい感じですね。でも、これなら・・・
 

↑の写真はダイナミックレンジ拡大機能をオフにしたものです。
見てわかるとおり、実は黒潰れ部分はダイナミックレンジ拡大機能オンで+1補正したものと変わらないのです。
その上、ヒストグラムを見てもわかるとおり、ハイライト側にも伸びていて、こちらの方がトーンが豊富です。
なので、TIFF のまま印刷するのではなく、8bit JPEG にするのなら、この状態からトーンカーブをいじった方がいい感じになるのです。
なので、このような明暗の差が激しくない場合は、オフの方が良いと思います。

いちいちオンオフを切り替えたくない、ということもあるでしょう。
その場合は、少し+補正を掛ける(0.7~1)のが正解かもしれませんね。

ちなみに Fujifilm S5 Pro だと、こんな感じです↓

正解!(笑)

  ・・・

話は変わりますが・・・
このブログを良く見ていただいているヤマウチさんから Km に、このブログで紹介したレザーストラップの赤のバージョンを付けた写真を送ってもらいました。
なかなかいい感じですね!

この写真、“コンデジ” (Optio S4i) で撮られたそうです。
すごい綺麗ですよねー。
コンデジ侮るべからず、です。

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2009年02月01日

K20D のなんだかななところ: #3


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited, w/ToyImage2

もう 1 つのブログ「土曜日、公園にて」で“懐かしの(?)”ミニチュア写真を出したら「面白い」とか「流行したの知らなかった」という人も多かったので、調子にのってこっちにも上げます。

「上から目線」(笑)じゃない写真でも、ミニチュア風になるかも、と思ってやってみました。
全然そんな意図なく撮った写真をミニチュア風にしてるので、やっぱ、ちょっと無理ありますかね?(笑)

  ・・・

「今年はめっちゃ更新する」なんて言いながら、全然ですね(笑)
すみません。
今の“山”を越えたら、もっと更新できるようになると思いますので、見捨てないでくださいね。

■ K20D のダイナミックレンジ拡大機能が上手く働く場合

「K20D のダイナミックレンジ拡大機能を考える」のシリーズでも考察しましたが、K20D のダイナミックレンジ拡大機能が上手く働く場合もあります。

たとえば、前回の 2 枚の写真のヒストグラムを比較してみましょう。


 

上が K20D、下が Fujifilm S5Pro のものです。
K20D 結構健闘してますね。
こういう場面のように、カメラが利用できるダイナミックレンジ一杯一杯のシーンでは K20D のダイナミックレンジ拡大機能は上手く働きます。
S5Pro はさすがの広さです。白飛び/黒潰れの気配もありません。
S3Pro/S5Pro は、その特殊な CCD 構造(ハニカム状に配置された高感度素子の“隙間”に低感度素子を配置する構造)により、発売から時間を経ているにもかかわらず、特殊な条件下を除き、未だにダイナミックレンジの広さでは(特にデイライト条件では)これ以上のものは存在していません。
「実際問題、デジタルで雪面を写すならこれ以外はほとんど使えない」というフォトグラファも多いと聞いています。
それと比較してもこの程度の差ですから(本体価格も違いますしね!)、こういうシーンでは K20D のダイナミックレンジ拡大機能は結構使える、ってことが言えると思います。

じゃあ、PENTAX さんの言うように、ダイナミックレンジ拡大機能は ON のままで良い? というとそうとも言い切れないのです。

(次回に続く)


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2009年01月08日

K20D のなんだかななところ: #2


Pentax K20D, Sigma DC 18-50mm f/2.8


こんな景色を見ると、建物が何かつぶやいているような気がするときがある。
変な感じ。
 
  ・・・
 
さて、引き続き、「なんだかなぁ、な点 【色 編】」です。
とはいえ、K20D はもちろんそんな悪いカメラじゃなくて、いい写真も撮れるんです。
事実、ヨーロッパに行ったときは大活躍でした。
いいところばかりじゃなくて、悪いところもあるよ、という感じです。
 
  ・・・

今回はちょっと意地悪な比較です。
各社のフラッグシップ モデルも含め、いろんなデジカメ使いましたが、色とダイナミックレンジに関して、Fujifilm S3 Pro/S5 Pro 以上のものはなかったと言い切れます。
ただ、Nikon F マウントベースということもあり、ボディ内蔵手振れ補正がないことがマイナスですね。

かなり難しい条件で S5 Pro と K20D を比較してみました。

室内で背面で軽く蛍光灯が点いていて、日光の逆光と、日光に照らされた順光もあり、のかなりヤな条件です。ホワイトバランスは、カメラに判断させています。(これも僕にとっては大事なファクター。これがダメだといちいちホワイトバランスを取り直さないとダメだから手間が掛かっちゃって仕方がない。)


Pentax K20D, Sigma DC 18-50mm f/2.8

↑は K20D です。
これだけ見ると、さほど悪くないように見えますよね。

では、次は S5 Pro の絵を。


Fujifilm S5 Pro, Sigma DC 18-50mm f/2.8

こうして比較すると、S5 Pro のホワイトバランスの正確さと色の分離の良さが分かります。
S5 Pro に比べると、K20D は色被りがあり、色の分離もいまひとつ。
特にデコイ(?)の茶色や淡いベージュの色にはっきり色の分離の差が出ていますよね。

とはいえ、この難しい条件で、K20D は S5 Pro 並みのダイナミックレンジを確保しているのですが。
これについては、次回。

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2009年01月05日

K20D のなんだかななところ: #1


Pentax K20D, Sigma DC 18-50mm f/2.8

「今年はめっちゃ更新する」なんて書いておきながら、新年早々さぼってました(=_=)
すみません。

  ・・・

K100D の頃はあんなに撮っていたのに、どうも K20D になってから撮影意欲が落ちてしまっています。

K20D、スペック上は、広いダイナミックレンジ、防塵防滴、ハイパーオペレーション・・・と、とてもいいのですが、どうも撮影した画像がぴんとこない (致命的か(笑))。

なにがどんな風にぴんと来ないのか、と常々考えていたのですが、

1) 出て欲しい色が出ない。

色の分離がいまひとつで、後処理でもうまくかぶりが取れなかったりすることもあったり、オートホワイトバランスがイマイチで後処理でホワイトバランスをいちいちとらないとだめだったりするのがちょっと、ね。
たとえば、今日の写真は、ホントは、↓こんな色に目では見えてます。東側の空が夕日でピンク色に染まっています。
もちろん、この写真とて、うまく記憶色が再現できているわけでなく、いずれにせよ不満の残るものです。

今回は怪我の功名で、意外と色被りしたのがかえって良かったので、トップの写真はレタッチしないまま載せました。

 (・・・と今日は時間切れに・・・次回に続く)

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2008年08月09日

K20D ダイナミックレンジ拡大機能を考える #5


Villefranche-sur-Mer にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited
 
ヴィルフランシュシュルメールは、コートダジュールの観光地では珍しく普通の人が普通に生活している村だ、と書いたけど、こういうところは得てして観光客を嫌う人が結構いるものだ。特にアジア系の観光客はあまり好まれないことが多い。ヴィルフランシュシュルメールはそんなところがあまりないのが不思議だ。
僕が家の写真を撮っていて、その民家に住んでいる女性がこちらを見ているのに気づき、笑顔で会釈すると、“Bonjour!” と笑顔で返してくれる。そういうところがヴィルフランシュシュルメールのいいところだ。

  ・・・

前回説明したような理由から、ISO100 をどうしても使用しなければいけない場合以外は、raw で撮るとしてもダイナミックレンジ拡大機能を使っている方が有利・・・と言いたいところだけど、使ってみるとそうとは言い切れない。
というのも、ダイナミックレンジを拡大しなくても良い場面でも拡大側に振ろうとして、全体的にピークをシャドー側に持っていく(低感度側にシフトする)傾向がある。つまり、ちょっとアンダー気味に写るのだ。
“撮って出し”で使うには少し辛いことが多い。
K20D でダイナミックレンジ拡大機能を使う場合は、raw 現像での増減感処理はほぼ必須だと思う。
また、この “ソフトウェア的” ダイナミックレンジ拡大機能は、bit depth の差を利用して広げるわけだけど、A/D と raw の間に 2bit の差 (4 倍) があるとはいえ、やはりその差をぎりぎりまで使うとどうしてもグラデーションが荒れてしまう。
K20D の CMOS (サムソン製) のせいなのか、エンジンのせいなのかはわからないけど、シャドー部分の描写がいまひとつのため、ダイナミックレンジ拡大機能を使うと、シャドーが荒れる傾向もある (→ こちらを参照)。
ちなみに、K20D の高感度 NR は ISO800 以上相当でないと利かないようだ。

まぁ、そういうわけで、撮影時に時間的余裕がある場合は、ダイナミックレンジ拡大機能をオフにして撮影し、白飛び黒潰れの問題がなければそのままにし、ある場合のみオンにする、という方法を取るのが一番良い、というのが現状での結論なのです。


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2008年07月27日

K20D ダイナミックレンジ拡大機能を考える #4


Eze にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited
 
エズは “鷲の巣村” といわれる集落の 1 つだ。その名のとおり、麓から見ると断崖に張り付いているようだ。村一番の高さのシャトーの頂上からは、地中海を文字通り見下ろすことができる。
ヴィルフランシュシュルメールとは対照的に、あまり生活の匂いはしない。
きれいな観光地、だ。

  ・・・
 
K20D の A/D 変換 (アナログの光量をデジタルの数値に置き換える) は 14 bit。一方、K20D の raw フォーマットは 12 bit。つまり、A/D 変換した時点では、raw フォーマットより 4 倍細かいグラデーションを持っていることになる。
理論上、raw に保存する際に一部を 4 倍に引き伸ばしてもトーンジャンプはない、ということになる。
それなら、と、実際に設定された ISO 感度より 1 段暗い感度で取り込んで白飛びを回避し (白飛びだけはどうしようもないので)、raw に保存するときにトーンカーブの両端を変えずに中心を全体的に明るいほうにシフトしてダイナミックレンジが広げよう、っていうのがソフトウェア的ダイナミックレンジ拡大機能。(もちろん、シャドー部のノイズの少ないことが条件ですけどね。)

でも、ここでちょっと待てよ、と思うでしょ?

だって、12bit/c raw で撮影して最終的に 8 bit/c の jpeg に落とすなら、その時点で 16 倍も余裕があるんだから、カメラに勝手にやられるなら自分でやるよ、って。

それ、正解。
12bit/c の raw から 8bit/c の jpeg に落とすなら、ソフトウェア的なダイナミックレンジ拡大が必要になる場合はほとんどない。
ただ、最終が 16bit/c の tiff に落として紙焼きする場合は別。この場合、12bit/c の raw のまま tiff に落としてもデータ的にはトーンジャンプするわけで。
つまり、ISO100 をどうしても使用しなければいけない場合以外は、raw で撮るとしてもダイナミックレンジ拡大機能を使っている方が有利・・・と言いたいところだけど、使ってみるとそうとは言い切れないんだよね・・・ (次回に続く)

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2008年07月22日

K20D ダイナミックレンジ拡大機能を考える #3


Villefranche-sur-Mer にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited
 
ヴィルフランシュシュルメールは、コートダジュールの観光地では珍しく生活感のある村だ。
普通の人が普通に生活している。
だから、逆にカメラを向けるのは少し気が引ける。無礼なような気がするからだ。

  ・・・
 
ダイナミックレンジの話から少し離れてしまったけど、行きがかり上、もう少し行ってみる。
そんな AF でも、レンズによって合いやすいのと合いにくいのがある。まぁ、当然だけど、明るい望遠は、暗い広角より合いやすい。当たり前だけど。
手持ちのレンズで色々やってると、FA77/1.8 は AF が結構 “使える” ことが分かった。K20D のダイナミックレンジ拡大機能を活かして “シャッター切るだけカメラ” を実現するには、AF で使えるレンズが必須だから当面 FA77/1.8 の専用カメラとして使って行くしかないな・・・

  ・・・

さて、肝心の K20D に搭載されたダイナミックレンジ拡大機能だけど、前に書いたとおり、“ソフトウェア的” なものだ。
つまり、実際の取り込みは 1 段暗い ISO 感度で行い、A/D コンバータの階調分解能と実際の記録ビット数との差を利用して、“間を伸ばす” 処理をしている。

Fujifilm S3Pro/S5Pro のような CCD そのもののダイナミックレンジを広げる “ハードウェア的” なものとは異なる。
同じ Fujifilm でもコンパクトデジカメの F100fd は、K20D 同様の “ソフトウェア的” な処理を行って、ダイナミックレンジを広げている。
現状では、S3Pro/S5Pro のハードウェア的なものと比べて、シャドー部分の描写能力が見劣りするのは否めない。(次回に続く)

  ・・・

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2008年07月15日

K20D ダイナミックレンジ拡大機能を考える #2


Nice にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited
 
「もっとスノッブな街かと思ったよ。」

「ニースだからね。モナコとは違う。」

ニース生まれのタクシー ドライバーのオヤジさんはそう言って笑った。
確かに、そんな街だな。

  ・・・

僕が “ダイナミックレンジの広さ” が欲しかったのは、とにかく “シャッター切るだけカメラ” を実現したかったからだ。
これまでは、S3Pro/S5Pro 以外のデジカメでは、“絞り優先オート” などのカメラ任せの露出では、とてもじゃないけど使い物になる画は撮れなかった。なので、これまでは露出は当然 “スポット測光&マニュアル露出”。もうついでだから、フォーカスもマニュアル。PENTAX のマニュアルレンズは安くていいのが入手できるしね。

でも、ダイナミックレンジが広ければ、多少カメラが計算する露出値がヘボくても、何とかなる。
でも、露出の問題より先に、“シャッター切るだけカメラ” には大きな関門が・・・

それは、AF。

K20D で初めてまともに PENTAX の AF を使った。これまで K100D では、ずっと露出もフォーカスもマニュアルだったので、全然気付いてなかったのだけど、率直に言って・・・ ダメです。

特に、背景の手前にある “細くて尖ったもの” には、全然合焦しない。
迷って迷って迷った挙句にギブアップ → シャッター切れない、となったり、思ったところと随分違うところにフォーカスが合って何度やり直しても思ったところに合焦しない、ということが度々。
古いボディがベースの S3Pro の AF の方がずっと意図したとおりに合焦する。

“シャッター切るだけカメラ” 計画はいきなり躓くことになった。 (次回に続く)

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2008年07月12日

K20D ダイナミックレンジ拡大機能を考える #1


Nice にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited


以前、K20D が出た直後くらいに書きましたが、K20D のダイナミックレンジ拡大機能は、センサーから 1 段暗い感度で取り込んで “伸ばす” ことで実現しています。
つまり、ISO200+ダイナミックレンジ拡大、にすると、ISO200 感度の前提で露出計算を行い、実際の取り込みは ISO100 相当の感度で行って、後でグラデーションが破綻を起こさないように伸ばすわけです。
(なので、ダイナミックレンジ拡大機能を使用すると、ISO100 が使用できないのですが。)

僕が K20D を購入したのも、この機能があるからだったわけです。
何度も書いて恐縮ですが、僕の理想のカメラは “シャッター切るだけカメラ” です。
もし、K20D にネガフィルムくらいのレンジ、もしくはそこまで言わなくても S3Pro/S5Pro くらいのレンジがあれば、かなりそれに近づくな、と思ったわけです。

なので、これまで MF 中心だった撮影スタイルを AF 中心に変えて、

「これで “シャッター切るだけカメラ” に一歩前進。」

と思っていたのですが・・・ (次回に続く)
 
 
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2008年07月09日

夏の空気には長めの単焦点


Eze にて - Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited
 
光線の違いからか、赤が日本で見るのと違った色に見えました。
写真でもやはり違いますね。
ちょっと不思議です。

  ・・・

今回の旅行では、K20D+FA77 と Finepix S5Pro+AFS18-200 (S3Pro は S5Pro より少しサイズが大きく、カメラを持ち歩くバッグにK20Dと一緒に入りきらなかったため断念) を持って行きました。
どちらも単三電池が使えないので、スペアの専用バッテリを2つ、充電器も2つ持っていかざるを得ず、荷物がかさばってしまいました
(S5Pro は縦位置グリップで単三電池の使用が可能なため、念のために縦位置グリップも持っていくことに。ただ、S5Pro に縦位置グリップを装着すると S3Pro より 2 回りくらい大きくなるので、もちろん通常は外したまま・・・より荷物が増えました(-_-;))。

今回の旅行では、なるべくレンズ交換をしたくないので (CCD トラブルやレンズ落下の防止と治安上の問題のため)、便利な高倍率ズームの AFS18-200 の出番が増えると予想していたのですが、AFS18-200 で撮ってみるとどうもしっくり来ず、結局 FA77 で撮り直す、といったシーンがとても多かったです。

夏の (特に南欧の乾いた夏の) 空気には、長めの単焦点がしっくり来るようです。

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2008年06月20日

明るい単焦点+手ブレ補正のありがたさ


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited


 
「土曜日、公園にて」にも載せた写真ですが、この日はモータースポーツの先輩のライヴ (こっちの趣味の方が本職(?)ですが) に行ってきました。
こういうハコのライヴにでっかいズームレンズっていうのも無粋なので、コンパクトなのに明るい中望遠 FA77 一本勝負で行きました。これなら、フツウにたすき掛けでふらふらっと京都の街歩きしてても目立ちませんしね。

でも何よりこの組み合わせのいいところは、明るい単焦点レンズに手ブレ補正を組み合わせているので、暗いところに強い、ってところでしょうか。
ただ、K200D(← 乱丁です(u_u)) K20D 、AF がやっぱり精度低くて、浅い被写界深度でこういうポートレートを撮るときには少し辛いですね・・・

(すべて 1/30" F2 ISO1600 です。)


  

  

 

  


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2008年06月14日

K20D ダイナミックレンジ再検証 #2


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

さて、前回は極端に補正してみて、どの程度 K20D が当代最高のダイナミックレンジを誇る S3Pro/S5Pro に迫っているか見たわけですが、じゃあ、通常の状態でどの程度変わるのか見てみようと思います。

まず、シャドウ部分。
↓をクリックすると、拡大されます。
 

(K20D 高感度 NR オフ)
 
このシャドウ部分は、前回の写真のシャドウ部分を拡大したものです。
やはり、シャドウ部分の描写は S3Pro には及ばないですねぇ・・・

次は、ハイライト部分。
↓をクリックすると、拡大されます。
 

ハイライト部分は、S3Pro といい勝負です。
K20D、意外とやるやんか。


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2008年06月07日

K20D ダイナミックレンジ再検証 #1


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

K20D 納品直後のダイナミック レンジの検証がさわり程度だったので、もう少しやってみようと思います。

トップの写真は K20D のものです。
明るい晴れの日の室内と屋外という非常に厳しい条件、某大手メーカーの (僕も一時使ってましたが) CMOS 機だと室内にあわせたら外は真っ白、外にあわせたら室内は真っ黒、になる条件です。

これまで各社のフラッグシップ機を使用して最高のダイナミックレンジを持つと断言できる S3Pro/S5Pro と今回も比較してみようと思います。

トップの写真と同じアングルで S3Pro で撮影してみた写真が↓です。

こうしてみるとほとんど変わらないように見えますね。
K20D もなかなか健闘しています。
当代最高のダイナミックレンジを誇るカメラといい勝負しているんですから。

ただ、実は K20D は芝生の真ん中当りが白飛びしています。
でも、この違いはトーンカーブで極端にアンダー補正してみると見えてきます。(少々トリミングあり。)

K20D:

S3Pro:

 
 
こうしてみると良く分かりますよね。
なので、「デジタルは撮りなおしが利く」なんていう人がいますが、ほとんどの写真は撮りなおしが利きません。被写体が“静止”していても、太陽の角度はあっという間に変わるし、雲は動くし、「おっ!」と思ってもその風景はあっという間になくなってしまいます。シャッターチャンスなんてそんなものだと思います。

ダイナミックレンジの広いカメラは、「とりあえず撮っても、後で何とかなる」という安心感があります。
上記の写真は、極端な例ですが、「ホントはもっと手前をアンダーにして潰して、その代わり芝の緑のグラデーションを出したかったってことがあるかもしれませんよね。

とはいえ、K20D は S3Pro/S5Pro を除けば、非常にダイナミックレンジの広いカメラといえると思います。
 
【次回に続く・・・】
 
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2008年04月24日

Tamron SP AF Aspherical XR Di LD [IF] 28-75mm 1:2.8 Macro


Pentax K20D, Tamron SP AF Aspherical XR Di LD [IF] 28-75mm 1:2.8 Macro

このレンズ、Nikon 用の同じものを持っています。
なかなかいいレンズです。
コストパフォーマンスも高いですしね。

最近、10-20 や 12-24 といった超広角レンズが出てきているので、それと組み合わせることで、35mm フィルム換算 15mm - 110mm クラスの画角を確保できて便利です。

ただ使うのに、このレンズ少しコツが要るんですよ。
下の写真はいつものテスト用の番組表を撮ったものですが、たった 1/3 段絞っただけで、こんなに違うんです。

F2.8 (開放)


  
  
F3.2


 
ね?随分違うでしょ?
1/3 段絞るだけでこれだけシャープになります。
以前、知人にこのレンズと Nikon D100 を貸していたのですが、そのときは F3.2 より絞って撮ってね、と言って貸してました。
 
たとえば、↓のテスト用写真で比較してみます。

この写真を部分拡大します。

F2.8


 
F3.2

F3.5

F4.0

ホントはもっと拡大すれば随分違うのですが、F2.8 だと全体的に紗がかかった感じになるのに、F3.2 にしたら、その“紗”がすっと消えるのがわかりますよね。
 
 

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2008年04月22日

夏日が続きました、K20D 帰還、そして、単焦点はやっぱりイイね。


Pentax K20D, smc PENTAX-M 1:3.5 135mm

ここ 2 日、こちらでは夏日が続きました。
でも、とても気持ちのいい 2 日間でした。
隣の家では、今年もライラックの花が咲きました。

明日から、少し天気が崩れるようですね・・・
少し残念です。
 
  ・・・

K20D、修理から帰ってきました。
例の前ピン現象もすっかり良くなって快適です。
この現象、ウチの K20D の個体特有のもののようですが、「どうも、シャキット写らないなぁ」と思われている方、それはひょっとしたら、ピント調整のせいかもしれませんよ。PENTAX のサービスセンターで見てもらわれることをオススメします。
 
  ・・・
 
今日の写真、「土曜日、公園にて」のブログの写真と同じ写真です。
M135/3.5 で撮りました。
やっぱり単焦点は良いですね。
ズームを使っているときは、「やっぱりズームは便利だなぁ」と思いますが、撮り比べてみるとあまりの写りの違いに愕然とします。
合焦部分はあくまでシャキッと写り、その一方、ボケもふわーっととろけるようにボケていく感じ。
ズームではこうは行きません。
悩むところですね・・・

  ・・・

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  ・・・

2008年04月13日

[K20D] 只今、修理中・・・


Pentax K20D, Tamron SP AF Aspherical XR Di LD [IF] 28-75mm 1:2.8 Macro


 
 
陽の当るところにいたことに気付く瞬間ってあるんです。

そういう気持ちを上手く撮れないかなぁ。
 
 
  ・・・
 
K20D、現在修理中です。

僕が持ってる数少ない AF レンズ(笑)でテストしたところ、FA43、FA77、Tamron 28-75/2.8 では、何とか AF 微調整目一杯で対応できたのですが、FA28-70/4 は AF 微調整では対応できず・・・
 

 
↑の写真、FA28-70/4 で AF 微調整目一杯です。
矢印の先あたりに AF でピントを撮っているはずなのですが、微調整目一杯でもこれだけ前ピンになります。
PENTAX のサービスセンターに持ち込んだところ、やはりボディ自体が前ピンとのこと。
すぐに FLASH 書き換えで直るのかと思ったら、さにあらず。
FLASH 書き換えて、テストして、調整して、を繰り返す可能性があるので、5日間ほど期間が欲しいとのこと。
そのとき一緒に持って行った FA43 もレンズ自体が少し前ピンなので、FA43 の ROM も一緒に書き換えますか?といわれました。
値段を聞いたら「結構します」といわれたので即お断りしました(笑)
だって、AF 微調整で充分だもんね。


  ・・・

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  ・・・

2008年04月07日

[K20D] AF 微調整は必要!!


Pentax K20D, Tamron SP AF Aspherical XR Di LD [IF] 28-75mm 1:2.8 Macro


「土曜日、公園にて」のブログに載せたのと同じ写真です。
ちょっと気に入っているので、こちらにも載せました。
もうサクラの季節も終っちゃうので、今のうち、と思って(笑)
 
  ・・・
  
ずっと、MF で撮っていたので、AF 微調整を使っていなかったのですが、いざ AF で撮ってみると・・・

これは、必要ですっ!

Tamron 28-75/2.8 を使って AF で桜を撮ったら、被写界深度の浅い写真はピントはほぼ全滅。
Tamron 28-75/2.8 って、F 2.8 開放で撮ると、合焦部分はコントラストもちゃんと出てて良いんだけど、ボケの部分がまるでソフトフォーカスレンズのように “紗がかかった” ようになるので、ピンボケはすぐ分かります。だから、ちょっとでもピンが外れていると、悲惨なことに・・・
通常 (特にズームレンズは)、開けて撮るときでも、最低1段程度絞って使うので分かりにくかったのですが、今回はレンズのテストもあって、開放も積極的に使ってみたために問題が顕著になりました。

部屋に戻って画像を確認して愕然。
慌てて、AF 微調整を行いました。
(カスタム メニューの #35 “AF 微調整” で行います。)

ちなみにウチの K20D の場合、FA43、FA77、Tamron 28-75/2.8 の 3 本のレンズで試してみたところ、これらのレンズではすべて -10 (目一杯マイナス) でちょうど合います。
ちなみに調整後は、↓こんな感じ。
 

 
上の写真の矢印の先辺りに AF でフォーカスを合わせています。
この状態で、-10 でした。

「なんだか、ぼんやりした写真しか撮れない」と思われる方、一度調整されることをオススメします!
 
 
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2008年04月01日

[K20D] 続: 評価測光について


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

僕がダイナミックレンジの広いカメラにこだわる理由は、「理想のカメラはシャッター切るだけカメラだ」って思っているからです。
ブローニーのネガカラーやモノクロームはそれに近いですよね。大きく天候や明るさが変わらない限りは露出はほとんど変えなくても、まぁ大丈夫。
  
現状のデジタルでそこまでのダイナミックレンジを求めるのは酷。
現状、市販されている 35mm レンズ対応のデジタルでは最大のダイナミックレンジを誇る S3Pro/S5Pro でも、まだまだ遠いです。

なので、これまでは、デジタルを使う場合は、当然のように “スポット測光、マニュアル露出” でした。(っていうか、それ以外使い物にならなかった。)

でも、S3Pro/S5Pro や K20D のようにダイナミックレンジが広がってくると、評価測光でダイナミックレンジの狭さを補って、“シャッター切るだけカメラ” に近づけることができます。
だから、評価測光の的確さは重要ですね。

  ・・・
 
K20D の評価測光は、逆光時は明るい部分の影響を受け、全体の露出が落ち気味になりますが、今日の写真のように順光の場合は、なかなか良い感じの露出値を出してくれます。
(逆に言えば、評価測光を使うなら、逆光時と順光時では補正を変更する必要があるかもしれません。)

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2008年03月27日

[K20D] ダイナミックレンジ、やっぱり広いね


Pentax K20D, Carl Zeiss Jena DDR electric MC Flektogon 2,4/35


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たまに風が “涼しく” 感じるときもあるくらいになりました。
こちらでは、桜がようやく咲き始めました。

  ・・・

この写真、奈良のオフィス(っていうか作業場)の ある場所 の北向きの窓から外を撮ってます。
この窓は、かつて何度か出てきているので、覚えておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。

北向きで室内としても少し暗めです。
当然、向かいの壁は南向きなので、とても明るいです。

そんな厳しい条件でも室内の壁面の薄いグリーンや、外の青空もちゃんと色が出てますね。
カーテンのグリーンの刺繍もちゃんと色が出ています。

ここは何度も撮っているので分かりますが、リバーサルフィルムだと、室内は真っ暗に近く写ります。
K20D は少なくともリバーサルフィルムよりは、かなりダイナミックレンジ (フィルムの場合はラティテュード) が広いですね。
ネガフィルムと比べると少し落ちるくらい。
それでもデジタルとしては、S3Pro/S5Pro に迫る (といってもまだ差があるけど) 高ダイナミックレンジですね。
S3Pro/S5Pro には無い、ボディ内手ブレ補正もついているしね。
結構いい買い物したな、と思っています。
 
 
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2008年03月24日

[K20D] 注意!!:通販でバッテリグリップ買うときは


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

  ・・・
 
昨晩から降っていた雨は朝までに止んで、昼前から徐々に晴れてきました。
 
 
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ちょっと下の写真見てもらえますか?
 

 
どちらも同じ K10D/K20D 共用のバッテリ グリップ (D-BG2) です。
左側のバッテリ グリップのラバーが明らかに茶色いのが分かりますよね?
左側のバッテリ グリップ、別に K10D Grandprix Edition のものではありません。

「PENTAX の小型ボディにバッテリ グリップ付けるのは無粋」と思っていた僕ですが、ある計画(笑)を実行するために、通販で D-BG2 を購入して最初に来たのが左側のグリップでした。一目で「ちょっと茶色いな」と思ったのですが、ボディに付けてみると全然色が違う。
PENTAX に問い合わせて「Grandprix Edition のグリップが間違って出荷された、なんてことはないですか?」って訊いたのですが、「ありえないです。光線の加減でそう見えるのでは」とのこと。

仕方ないので、購入元に問い合わせたところ、「交換します」と言ってくれて、送ってくれたものが右側のもの。
こちらはまったくの黒で、ちゃんとボディにも合う!
やっぱり、これはおかしいぞ!!
ひょっとして製造ミス??

みなさん、もし、通販で D-BG2 を注文して、来た商品の色目に「あれ?」って思ったときは、問い合わせした方がいいですよ!
 
 
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2008年03月19日

[K20D] デジタル風(?)で行こう


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

 
こちらは久しぶりの雨の日です。

「久しぶりの雨もいいな」と思っていたのですが、ふと「この雨も中国産黄砂入り?」と思うとげんなりします。
(-_-;)

  ・・・

今日の日記のタイトル、今日の分だけ見たらワケがわかんないですよね笑

これまで、ダイナミックレンジ (フィルムの場合はラティテュード) の面からネガフィルムの写りを追いかけてきたけど (実際、飛んだり潰れたりして写っていないものはあとからどうしようもないわけで、「とにかく写ってる」っていうことはとても大事)、もちろんデジタルならではのクリアな写り、っていうのはありますよね。

今日のトップの写真なんかは、デジタルのクリアな写りが活きる場面じゃないかな、と思ってます。
以前は、こういう写りはリバーサルの独壇場だったんですが、デジタルが出てきてすっかりリバーサルの出番が減りました。
リバーサルはラティテュードが狭いしね。
K100D でもリバーサルに迫るくらいのダイナミックレンジは持っていたので、K20D ではリバーサルの実用ラティテュードは超えるダイナミックレンジは確保している感じですね。
ネガフィルムには、まだ距離があるって感じですが・・・
 
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2008年03月18日

[K20D] ネガ風で行こう


Pentax K20D, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited


ここ数日、いい天気が続いています。
皆さんのところもそうだといいな。

  ・・・

K20D はダイナミックレンジが広いので (S3Pro/S5Pro 程ではないにせよ)、ちょっとトーンカーブをいじってやるとネガフィルム風な写真にできますね。
“飛びそうで飛ばない”、“コントラストも確保しつつ、欲しい部分のグラデーションはちゃんと出る” 的な粘り腰の露出を、トーンカーブを使って演出してやると、なんとなくネガフィルム風になります。
トップの写真もそんな感じにしてみたのですが、いかがでしょう?

たとえば、下の 2 枚の写真。
 


 


 
実は、上が K20D、下が CONTAX T3+Fuji S-400 です。
K20D は FA43 で撮っているので、画角と被写界深度がちょっと異なりますが。
S-400 (Superia Venus 400) は、空はきっちり色が出ているのに、同じ明るさの桃の花が色被りしてないのがさすがです。
K20D の方は、空の色がちょっと追いきれていませんが、それでもなかなかネガ風になってますよね。
これなら使い物になる、といえるかなぁ、と思いますが、いかがでしょう?
 
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2008年03月16日

[K20D] ダイナミックレンジの広さが利いてる


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited


今日は晴れてとても気持ちのいい日でした。
みなさんのところはどうでしたか?
僕は、午後仕事を少し休んで、庭のベンチでギターを引きながらビールを空けました。
日向で口笛を吹いていると、なんだか眠たくなりました。

  ・・・
 
この写真の手前の植物 (旅人の木) は室内側にあって、かなり暗いです。
庭は昼下がりのとても明るい状態です。
この状況でもこんな風に柔らかく撮れるのは、嬉しいですね。
ダイナミックレンジの広さが利いてます。

PS
この写真、「土曜日~」のブログの今日の写真と良く似てますが、実は違います。
みなさん、どちらがお好みでしょうか?
 
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2008年03月14日

[K20D] 開放から使える


Pentax K20D, smc PENTAX FA77mmF1.8 Limited
 
 
K20D を使ってみて意外にいいなと思ったところは、銀塩用のレンズを開放から使えることかな。
FA31 も FA77 も、デジタルだと開放では少し “紗がかかった” 感じになって、“一見、どこにもフォーカスが合ってないような” 感じになったんだけど、K20D は開放でもそんなことないんだよね。
やっぱり、マイクロレンズの工夫が利いてるのかな。


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2008年03月12日

[K20D] 夜道でも “シャッター切るだけカメラ”?


Pentax K20D, Sigma DC 18-50mm f/2.8

夜道で評価測光はどうだろうな、と思って、昨日大阪オフィスに行った帰り道に何枚か撮ってみた。
フィルムだったら、この位の暗さなら 「ISO (EI) 1600、F2.0 、1/30」って感じの決め打ちで撮ってたからラクチンだったけど、評価測光でどこまでその “ラクチンさ” に迫れるかな、と。

明度が分かりやすいようにモノクロ化してます。
単に、Av (絞り優先) のままですが、かなり、人間が感じるようなイメージに近い明るさで写ってます。
あと何枚か、もっと暗い部分が多いのも撮っていますが、それもきっちり夜の雰囲気で写っています。
意外と賢いね。
夜にマニュアル露出を使わないでも撮れるのは楽だなぁ。

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2008年03月11日

[K20D] 初めての評価測光、で、ヒストグラムに騙されるな!


Pentax K20D, smc Pentax DA21mmF3.2 AL Limited

  ・・・
 
昼間はあったかいけど、日が落ちると急に寒くなりますね。
春までは、まだもうちょっとあるのかな。

  ・・・

K20D になって、ようやく評価測光を使って見ようかな、という気になった。
それまでは、デジタルで (S3Pro/S5Pro を除く) 評価測光なんてとても使う気になれなかったもんね。
そんなことしたら、白飛び/黒つぶれの山を築くだけだし。

でも、露出をぐりぐりやっているうちに、日差しも変われば、ネコも逃げる笑。
やっぱり、カメラはなーんにも考えずにシャッター切るだけで思ったとおり写ってくれるのが一番。
CONTAX T3 + Fujifilm S-400 or REALA の組み合わせは、ホントそんな感じなんだよね。
だから、ノラネコもちゃんと撮れます笑

K20D はそういうカメラに一歩近づいたね。

  ・・・

で、その評価測光なんだけど、何が曲者って、ヒストグラムなんだよね。
カメラの画面に表示される方ね (Pentax Digital Utilities の方じゃなくて)。

コントラストの高い風景を撮影後、カメラの画面に表示されるヒストグラムを見ると、随分、ハイライト部分が余っているように見える。画面で撮影画像を見ても少し暗く見える。
「評価測光のデフォルトの設定が随分アンダー寄りなんだな」と解釈して、少しオーバー目に補正して撮影すると、撮影画像もヒストグラムもいい感じで見える。
でも、これが、後で PC でデータを見ると、実は “ハイライト側に余っているように見えていたところに、ハイライトの階調が小さく残ってて、カメラが白飛びしないように賢く調整してた” ってことが分かる。
たとえば、明るい部分の面積が小さいと、K20D 本体のヒストグラム中では、ハイライト部分のレベルが 0 (ゼロ) にしか見えないことが良くある。
たとえば、↓こんな写真。
 

 
ここで、ヒストグラムだけ見て、「まだハイライト部分に余裕があるから」と思って、ちょっと+側に補正をかけると、せっかくのハイライト部分の階調が飛んじゃうので注意が必要です!!

こういう小面積 (だけどとても重要) なハイライト部分は、これまでだと、どうしても飛ばさざるを得なかった (ダイナミックレンジが狭いから)。
でも、K20D は、シャドウが強いから、こういうチューニング (ハイライト部分の割り当てを広げる) ができるんだね。
ちなみにこの上の写真、白飛びしているのは、太陽のど真ん中部分くらい。黒つぶれもほとんどしてないんだよね。S3Pro/S5Pro 以外でこんなにダイナミックレンジが広いカメラは初めて。

結構賢いやん、K20D。
K20D の評価測光は、使えるかも。

これで、理想の “シャッター切るだけカメラ” に一歩近づいた気がする!
 
 
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2008年03月10日

K20D を散歩に連れ出してみた


Pentax K20D, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited
 
K20D、実際に、どの程度使えるのか、散歩に連れ出してみた。

  ・・・

僕の理想のデジタル カメラは、ネガフィルムを入れた CONTAX T3 のように、「なーんにも考えずに、シャッターを切ったらきれいに写る」カメラ。
普通のデジタルだと、露出を神経質に合わせないと白飛び/黒潰れの山を築くことになるけど、ネガカラーなら何にも考えなくてもちゃんと写る。(でなきゃ“写るんです”みたいなカメラは作れないよね!)

Fujifilm Finepix S3Pro/S5Pro は、デジタル一眼では唯一、かなりそれに近い。
僕の使っている S3Pro (このカメラの良いところは乾電池で動くところ!S5Pro は残念ながら専用バッテリ) の残念なところは、手ブレ補正がなくて、カメラボディ自体の設計が少し古いところ。
デザインはとても好きなんだけどね。

今回の K20D は、A/D 変換を工夫して、ハイライト部分の割り当てを増やし、階調を潰さないように工夫しているところが注目なんだけど、実際どの位利くのかを普通に散歩で撮って試してみた。

全部で 35 ショット撮ってみた。
ちなみに、全部 “絞り優先オート”!S3Pro 以外ではデジタルでマニュアル以外で撮るの初めてじゃないかなぁ。
だけど、白飛び/黒潰れで使えないコマは、太陽自体が画面に入った 2 コマのみ。
これは、かなり使えるかも。
実際には、室内から窓の外の風景を込みで写す方が、これよりずっと条件は厳しいので、これだけで使い物になる、とはいえないけど。
引き続き、ロードテストして行きます。

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2008年03月08日

K20D 到着。【速報】 ダイナミックレンジ比較:K20D VS S3Pro その1


Pentax MX, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited, Fujifilm 100 ACROS


  
ふとしたときに、春を感じる時間が増えましたね。
もうすぐですね。
 
 
  ・・・

さて、K20D 本日到着しました。
 

 
今回 K20D を購入した理由はただ一つ、“ダイナミックレンジ拡大機能がどの程度利くのか” を確かめたい、ということです。
各社のフラッグシップ機を使ってきましたが、ダイナミックレンジという観点から見て、使い物になったのは (フィルム並みに)、Fujifilm の S3Pro/S5Pro だけでした。
後のカメラは正直、フィルムとは到底比較できないレベルでした。
S3Pro/S5Pro は特殊な CCD を使用しているのでさすがに高レベルで、プロネガ程度は無理にしても、リバーサル フィルムよりは広いダイナミックレンジを持っています。

そこで、とりあえず今回は、S3Pro との比較をしてみようと思います。

  ・・・

今日到着したばかりでほとんど説明書も読んでいませんが、ダイナミックレンジ拡大機能はオンにしています。(先日書いた理由のため、RAW で撮る場合でも先に設定しておく必要があります。)

完全逆光の室内と、とても明るい空と雲をどの程度収められるかのテストです。

テスト方法は、以下の通り。

1) レンズはどちらも SIGMA 18-50/2.8 DC を使用。

2) 露出を変えて何枚か撮り、それぞれのカメラが最もダイナミックレンジを有効に使用できているコマを採用する。
 
 
  ・・・


Pentax K20D, Sigma DC 18-50mm f/2.8
 

Fujifilm Finepix S3Pro, Sigma DC 18-50mm f/2.8

上記の2枚を見ると、ほとんど変わらないでしょ?
「K20D もやるやんかぁ!」
って思うよね。
事実、K100D だと勝負にならなかった (とはいえ、それでも K100D はダイナミックレンジ広いんだよ) からね。

でも、実は、ちょっと差がある。
以下は、画像のヒストグラム (S3 は 14bit RAW、K20D は 12bit RAW なので、16bit TIFF に変換後に比較)。
 

Pentax K20D, Sigma DC 18-50mm f/2.8
 

Fujifilm Finepix S3Pro, Sigma DC 18-50mm f/2.8

なんと、こんな完全逆光の厳しい条件にもかかわらず、S3Pro はまだちょっと余裕がある!
恐るべし S3Pro。
K20D も充分優秀なのですが、やっぱりギリギリで、シャドウ部は多少つぶれ気味です。
これ以上明るくすると、今度は白が飛ぶので、これが限界くらいですね。
(補足: ダイナミックレンジ拡大機能は、その仕組み上、“直接” 黒つぶれを救う機能はないですが、白飛びしにくい、ってことは、これまでアンダー気味で撮らなくてはならなかったところを、普通に撮れるようになる(つまり少し明るめに撮れるようになる)ので、“間接的に” 黒つぶれも緩和されることになります。)

とっさのときに “エイヤっ” って露出を決めて撮ったときに、S3Pro の方がマージンがあるってことになりますね。
ただこれだけやってくれれば、かなり使い物になると思います。
少なくとも、リバーサルフィルムよりは実用上のダイナミックレンジ (フィルムはラティテュードだけど) が広いと思います。
次回は、もう少し突っ込んだテストをしますね。
取り急ぎ、速報でした。
 
 
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2008年02月26日

ダイナミックレンジ拡大機能


Pentax MX, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited, Fujifilm 1600-PR

  ・・・
 
本文とまったく無関係なタイトル写真ですみません。
だって、まだ K20D 来ないんだもん。
 
各カメラ雑誌で K20D / K200D のダイナミックレンジ拡大機能について触れらている記事が出てきましたね。
「物理、勉強したことあるの?」っていうような、トンでもなく的外れな解説もありますけど(笑)

ここで、興味のあるのは、

物理的に低感度素子と高感度素子を分けて、ダイナミックレンジを拡大した S3Pro/S5Pro (現行製品でおそらく最大のダイナミックレンジ)


A/D 変換時に “階調の間隔” を調整することでダイナミックレンジを拡大した K20D/K200D

でどの程度の差が出るか、ってことですよね。

1) RAW 階調の問題

S3Pro/S5Pro は、14bit RAW フォーマットで、通常の 12bit RAW フォーマットと比べ 4 倍の階調を記録できます。
これは、SR CCD で拡大したダイナミックレンジ分にちょうど相当するので、拡大したダイナミックレンジを A/D 変換時に階調の少なさで潰してしまう、ということにならずに済みます。
K20D/K200D は 12bit RAW のままなので、どこかを拡大すると、どこかを犠牲にせざるを得ません。
つまりハイライト部分の階調を細かくした分、どこかの階調を潰す必要が出るわけです。
(そういう理由から、K20D / K200D では、RAW であっても記録時にダイナミックレンジを拡大するかどうかを先に選択しておく必要があるのです。)
とはいえ、最終的に 8bit の JPEG で Web 公開するのが主体の僕の場合、いずれ潰すわけなので、あまり関係ないかもしれません。
 
2)最低感度の問題

K20D/K200D の場合は、S3Pro/S5Pro と違って、低感度素子を別途用意しているわけではないので、最低感度の ISO100 では飽和度をそれ以上下げることができないので、ダイナミックレンジ拡大機能を使用しようとするとどうしても ISO200 からになってしまうのは仕方ないですね。
これについては、ND フィルタを使えばいいだけなんですが・・・
だって、面倒なんだもん。
 
  ・・・
 
というわけで、まだカメラが来ない時点でアレコレ言うのもなんですが、残念なのは、せっかく A/D 変換を 14bit で行っているのに、RAW フォーマットが 12bit のまま、ということです。
RAW フォーマットが 14bit なら “ダイナミックレンジ拡大機能” なんて言わなくても、そのまま突っ込んじゃえば良いわけですからね。

まぁ、カメラが来たら、実際に、S3Pro/S5Pro、35mm ネガカラー/モノクロ、ブローニー カラー/モノクロ、などとの比較をしてみようと思います。

  ・・・

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