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2009年02月13日

K20D のなんだかななところ: #4


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited

なんだか、西日本ではもう黄砂が降って、20度近くまで気温が上がったみたいですね。
春ですねー。

  ・・・
 
またまた時間が空いてしまいました。ごめんなさい。
今年はめっちゃ更新する、なんて言ってたのに!!

さて、前回の話では「じゃあ、PENTAX さんの言うように、ダイナミックレンジ拡大機能は ON のままで良い? 」って流れになりそうでしたが、でもそうとは言い切れないのです。

ダイナミックレンジ拡大機能は、設定より暗い感度で撮影して (だから拡大機能を利用すると ISO は 200 からしか使えない)、受光素子とファイルフォーマットのビットデプスの差を利用したシャドー部分を “伸ばす” 処理で白飛びを抑えています。

そのため、前回のような明暗の差が大きい場合は都合が良いのですが、明暗の差が少ない場合は、やりすぎちゃってビットデプスが無駄になり、グラデーションが荒れてしまう場合があります。

たとえば、↓の写真のような場合です。
 

 
これをいくつかの設定で撮ったものを下に載せてみました。
(画面は、写真の部分拡大と “Adobe Camera Raw 4.6” でのヒストグラムです。)

何度も言うようですが、僕がダイナミックレンジの広いカメラが必要だと思うのは、“シャッター切るだけカメラ” が欲しいからです。
これまでのデジタルカメラは、ネガフィルムと比べてレンジが狭く、露出がシビアになりがちでした。
室内のブツ撮りなら、時間を掛けてスポット測光で露出を決定しても間に合いますが、外の風景、特に街歩きで一瞬にして撮影しないといけないときはスポット測光しているうちにそのシーンが終わってしまいます。
なので、ここのテストでは、“絞り優先、分割評価測光” を使っています。
ま、そうでないと、今回のテストの意味がなくなってしまうのですが。

まず、ダイナミックレンジ拡大機能 ON の場合です。
 

 
この写真で “青い色” に色付けされている部分は黒潰れしている箇所です。
白飛び側にまだまだ余裕があるのでもっと明るくしていいのに、ダイナミックレンジ拡大機能の仕様上、こんな風になってしまいます。
 
 
そこで、1段明るくして撮ってみます↓
 

 
これだとハイライト部分が少しだけ白飛びしちゃう。黒潰れはまだ多少あり。
でも、まぁまぁいい感じですね。でも、これなら・・・
 

↑の写真はダイナミックレンジ拡大機能をオフにしたものです。
見てわかるとおり、実は黒潰れ部分はダイナミックレンジ拡大機能オンで+1補正したものと変わらないのです。
その上、ヒストグラムを見てもわかるとおり、ハイライト側にも伸びていて、こちらの方がトーンが豊富です。
なので、TIFF のまま印刷するのではなく、8bit JPEG にするのなら、この状態からトーンカーブをいじった方がいい感じになるのです。
なので、このような明暗の差が激しくない場合は、オフの方が良いと思います。

いちいちオンオフを切り替えたくない、ということもあるでしょう。
その場合は、少し+補正を掛ける(0.7~1)のが正解かもしれませんね。

ちなみに Fujifilm S5 Pro だと、こんな感じです↓

正解!(笑)

  ・・・

話は変わりますが・・・
このブログを良く見ていただいているヤマウチさんから Km に、このブログで紹介したレザーストラップの赤のバージョンを付けた写真を送ってもらいました。
なかなかいい感じですね!

この写真、“コンデジ” (Optio S4i) で撮られたそうです。
すごい綺麗ですよねー。
コンデジ侮るべからず、です。

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2009年02月01日

K20D のなんだかななところ: #3


Pentax K20D, smc Pentax FA77mmF1.8 Limited, w/ToyImage2

もう 1 つのブログ「土曜日、公園にて」で“懐かしの(?)”ミニチュア写真を出したら「面白い」とか「流行したの知らなかった」という人も多かったので、調子にのってこっちにも上げます。

「上から目線」(笑)じゃない写真でも、ミニチュア風になるかも、と思ってやってみました。
全然そんな意図なく撮った写真をミニチュア風にしてるので、やっぱ、ちょっと無理ありますかね?(笑)

  ・・・

「今年はめっちゃ更新する」なんて言いながら、全然ですね(笑)
すみません。
今の“山”を越えたら、もっと更新できるようになると思いますので、見捨てないでくださいね。

■ K20D のダイナミックレンジ拡大機能が上手く働く場合

「K20D のダイナミックレンジ拡大機能を考える」のシリーズでも考察しましたが、K20D のダイナミックレンジ拡大機能が上手く働く場合もあります。

たとえば、前回の 2 枚の写真のヒストグラムを比較してみましょう。


 

上が K20D、下が Fujifilm S5Pro のものです。
K20D 結構健闘してますね。
こういう場面のように、カメラが利用できるダイナミックレンジ一杯一杯のシーンでは K20D のダイナミックレンジ拡大機能は上手く働きます。
S5Pro はさすがの広さです。白飛び/黒潰れの気配もありません。
S3Pro/S5Pro は、その特殊な CCD 構造(ハニカム状に配置された高感度素子の“隙間”に低感度素子を配置する構造)により、発売から時間を経ているにもかかわらず、特殊な条件下を除き、未だにダイナミックレンジの広さでは(特にデイライト条件では)これ以上のものは存在していません。
「実際問題、デジタルで雪面を写すならこれ以外はほとんど使えない」というフォトグラファも多いと聞いています。
それと比較してもこの程度の差ですから(本体価格も違いますしね!)、こういうシーンでは K20D のダイナミックレンジ拡大機能は結構使える、ってことが言えると思います。

じゃあ、PENTAX さんの言うように、ダイナミックレンジ拡大機能は ON のままで良い? というとそうとも言い切れないのです。

(次回に続く)


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作者 “hirobot” について


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