Contax T3, Carl Zeiss Sonnar 2,8/35 T*, Fujifilm S-400
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先日の “夜カメラ” のところのような写真は、デジタル+明るい単焦点+手ぶれ補正じゃないと事実上撮れない (団地の中の普通の道で三脚出して撮れないですからね) 写真でした。
そういう場面ではやっぱりデジタルがとてもありがたく感じます。
逆に、今日の写真のような場面では、正直デジタルじゃ使い物になりません。
これは、ずいぶん前に撮った写真ですが、(神社の) 社の地下の真っ暗な (完全に真っ暗です) の通路から、外を見た写真です。
外に見えるのは夏の海で、非常にまぶしく肉眼でもかなり光って見えました。
正直、銀塩でもまず無理だろうと思って、ダメモトで T3 で撮影したのですが、見事に写っていることが最近分かりました。
何と、海の色、海岸の人影、波しぶき、などまではっきり撮れています。
“最近分かった” というのはどういうことかというと、以前は、某 C 社のフラットベッドの最上位機種を使用していたのですが、それでスキャンすると、この場所は白く飛んでいました。
最近、入手した、EPSON 最上位機種と VueScan を組み合わせてスキャンしたところ、見事に浮き出てきました。
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環境光の明度差に起因する、被写体の明度差は、通常の撮影でも非常に大きいことはデジカメで撮影していると、常に感じますよね。
明るい太陽光の下の 50% グレーと、室内におかれた真白なものとでは、太陽光下のグレーの方が明るい (つまり、カメラから見ると、太陽光下のグレーの方が、室内の白より、より白に近い) 、という当たり前のことが、改めて実感できます。
銀塩フィルムの優れている点は、このとんでもなく広い明度差を “透明~真っ黒 というアナログ スケール” に変換できる範囲がデジタルの受光素子とは比較にならないくらい広い、という点です。
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とはいえ、最終的なデータの表現手段がデジタル (Web など) の場合、以下のような手段で、最終的にデジタルデータで表現する必要があります。
銀塩で撮影する場合:
非常に広い環境光の明度差 → 透明~真っ黒 というアナログ スケールに変換 (フィルムの役割) → それをデジタル データに変換 (スキャナの役割)
デジカメで撮影する場合:
非常に広い環境光の明度差 → 電位というアナログ スケールに変換 (受光素子の役割) → それをデジタル データに変換 (AD コンバータの役割)
このときにスキャナが大きな役割を持ちます。
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下の写真、ずいぶん前にこのブログで出した写真ですが、“かんかん照り” の正午近く、狭くて暗い路地から開けた明るいところを撮ったものです。
肉眼でも明るいところは目を細めたくなるくらいの明るさでした。
K100D
CONTAX T3 + Fuji Superia Venus 400 で撮影したものを 某 C 社 フラットベッド最上位機種 + 標準ソフトでスキャン
・・・ とここまでが前回の結果、再度 EPSON 最上位機種で VueScan を使用してスキャンしてみたものが↓のものです (前回は比較のためにデジタルと同画角にトリミングしましたが、EPSON で取り直してみると青空がきれいに出ていたのでノントリミングで出してみました)。
CONTAX T3 + Fuji Superia Venus 400 で撮影したものを EPSON フラットベッド最上位機種 + VueScan でスキャン
こうして見ると、
環境光のダイナミックレンジ > フィルムのダイナミックレンジ > スキャナの受光システムのダイナミックレンジ > デジカメの受光システムのダイナミックレンジ
ということがよくわかります。
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