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2007年10月26日

今度はリバーサルと比べてみよう

前回は、

・ 某国内大手メーカー製 CMOS 中級機
・ Pentax K100D
・ Fujifilm Finepix S3Pro
・ Pentax KM + 銀塩ネガフィルム
・ Mamiya + 6x7 サイズのプロネガ ブローニーフィルム

のダイナミックレンジ比較をしました。

結果は、
 ブローニーネガ > 35mmネガ & S3 Pro > K100D > 某大手製CMOS中級機
となりました。

じゃあ、今度は、リバーサルと比較したらどうなの?と思い、中版のリバーサル (Fujifilm RDPIII) で撮影してみました。
プロネガでは圧倒的なダイナミックレンジ (ラティテュード) を誇った中版フィルムですが、リバーサルならどうでしょう?
今回はデジカメ代表は、前回のテストで最優秀だった S3Pro としました (なんで Pentax じゃないんだよ!って?笑。やはり限界性能で確かめてみたいので、ね)。
 
 

テスト1: 室内の明るさに合わせて撮影して、屋外の明るいところがどの程度写るか。


S3Pro と 135 のネガは、ほぼ同等、って感じですね。やはりリバーサルは、ブローニーでもラティテュード (デジタルの “ダイナミックレンジ” とは少し意味合いが違いますが)
は狭いんですね。ライトボックスで透かして見るのは最高なんですが・・・

こうして見ると、デジタルにもかかわらずこれだけのダイナミックレンジを出す S3Pro のすごさがわかりますね。


Fujifilm S3Pro:


Pentax KM + Fujifilm S-100 (35mm、銀塩ネガフィルム)


Mamiya RB67 + Fujifilm RDPIII (ブローニー 6x7 サイズ、銀塩リバーサル)


 


テスト2:屋外の明るさに合わせて撮影して、室内の暗いところがどの程度写るか。


35mm
ネガだけ、少し明るく出てしまいましたが、ハイライト部分もちゃんと階調は残っているので、レタッチすれば色を出すことはできると思います。リバーサルは、ブローニーでもやはり暗い方へのラティテュードも狭いようですね。シャドー部分にはほとんど階調は残っていませんでした
(黒潰れ)。

RB67、リボルビングするのを忘れて、横位置で写っちゃってます(-_-;)


Fujifilm S3Pro:


Pentax KM + Fujifilm S-100 (135 サイズ、銀塩ネガフィルム)


Mamiya RB67 + Fujifilm RDPIII (ブローニー 6x7 サイズ、銀塩リバーサル)


 

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2007年10月25日

ちょっと一服


Pentax KM, smc PENTAX-M 1:2 28mm, Fujifilm S-100

  ・・・

先日の 5 機種一気比較で精根尽きはててしまったので(笑)、今日はちょっと一服。

  ・・・

土曜日のブログ にも書いたのですが、気に入った写真が 2 枚撮れてしまって、どちらも捨てられず、結局土曜日のブログとこちらに分けて載せることにしました。

皆さんにはどちらが気に入ってもらえるのでしょう。

※ 「デジタルの写真じゃないやんっ」っていう突っ込みはなしで(笑)
  
  
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2007年10月22日

意外な結果?

ダイナミックレンジのテストの結果が出ました。

僕にとっては少し意外な結果になりました。
というのも、もっと銀塩フィルムがデジタルを突き放して、ダイナミックレンジが広い、という結果が出ると思ったのですが、意外とデジタルも検討しました。

つまり・・・

デジタルで撮れる範囲内にできる限り画面内の明るさが入るように、神経を使って厳密に合わせるとデジタルでも何とか撮れる。

ということだと思います。

銀塩のネガフィルムなら、露出をさほど気にせず適当に撮ってオーバーになってもアンダーになっても、フィルムには多少なりとも踏ん張って残っていることが多いので、“デジタルよりは露出に神経を使わずに撮れる” ことは確かだと思います。

さて、以下はそのテスト撮影写真ですが、真昼間に室内から屋外までかなり明るさの違う場面をテスト撮影してみました。

公平を期すためにデジタルカメラの RAW 現像は、Adobe Camera Raw で自動現像させました。
デジタルはすべて同じ絞りかつ同じシャッタースピードです。

某 国内大手メーカー社製 CMOS 中級機
“中級機” と言っても K10D より高価ですが!屋外の明るいところは白とびしていて、色がわかりません。確かにぱっと見た目は鮮やかでシャープに見えるんですが・・・。このくらいがデジタルカメラの平均的な画質なのかもしれません。

 

PENTAX K100D
普通の CCD では大健闘だと思います。屋外の物の色もちゃんとわかります。

 

Fujifilm Finepix S3 Pro
さすがに、ダイナミックレンジを広げるためだけに特殊な構造を取っただけのことはあります。シャッタースピードも絞りも同じなのに、多少、暗く出ていますが、それにしても白とび/黒つぶれは格段に少ないですね。

 

PENTAX KM  + Fujifilm S-100
やっぱり銀塩の色合いは違いますね。日影が若干青被りしているのだけど、それがかえって日陰のひんやりした感じをよく出しています。ただ、こうしてみると、S3 Pro よりダイナミックレンジが狭いように見えますが、フィルムスキャナの限界かもしれません。

 

Mamiya RB67 + Fujifilm PN160NS
さすがブローニー版プロネガ!やっぱりダイナミックレンジはケタ違いですね。発色も自然です。

 

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2007年10月16日

DA レンズを銀塩で使ってみる


Pentax KM, smc Pentax FA31mmF1.8 AL Limited, Fujifilm S-100

  ・・・

やっぱり更新しないと、ランキングもガタ落ちですね笑
そりゃそうか。

  ・・・

前からちょっと気になっていたのでやってみました。
「DA21 は銀塩でもケラレない」っていうことをどっかの価格比較サイトで見た記憶があるので、実際に DA レンズを銀塩カメラに付けて撮ってみようと。
で、こんな感じでした。

やっぱりケラレるやんっ!!


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2007年10月08日

【追記あり】あいも変わらずDレンジ


Pentax K100D, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited

  ・・・

ダイナミックレンジ、僕にとってはとても大事なんです。
画面内の明度差が激しい写真が多いので、デジタルだと少し暗いだけでつぶれるか、少し明るいと飛びます。今日の写真は、出張中に撮った写真ですが、室内もほんのりと明るかったのですが、外の空の色の濃淡を出そうとすると、室内はつぶれてしまいます。
室内に外の光がふんわりとまわりこんだ雰囲気を撮りたかったのですが、あきらめざるを得ませんでした。

PENTAX デジタルは、これまで使った中で、2 番目にダイナミックレンジが広い、というのがメインに使っている大きな理由です。(Olympus と Sony 以外の大手メーカーのデジタル一眼は何種類か使いました。)
やはりトップはダントツで Fijifilm の S3Pro です。CCD の構造が根本から違いますものね。
ブローニー (6x7 中版フィルム) の現像が上がってきたら、比較したものを載せますが、S3Pro は銀塩といい勝負をします。

  ・・・

さて、先日から比較しているスキャナですが、
では、定量的にどの程度、フラットベッド スキャナとフィルム スキャナでダイナミックレンジに差があるのかってことですが、メーカー発表のカタログ値から拾ってみましょう。

EPSON の最新鋭の“最高峰”フラットベッド スキャナ GT-X970 の場合、ダイナミックレンジ (Max OD 値) は、 4.0 です。
これは、下位機種では謳っておらず、かなり “自慢” のフラットベッドの中ではおそらく卓越した性能なんでしょう、「ネガフィルムに眠っている階調も、なめらかに再現可能です」とカタログには書かれています。

それに対して、フィルム専用スキャナの場合、
Nikon の最下位機種 Coolscan V ED でも 4.2、Super Coolscan 5000/9000 ED に至っては 4.8

やはりずいぶん違いますね。

【追記】
ちなみに、EPSON に問い合わせたところ、GT-X970 の下位機種ながら、GT-X970 と同一の CCD システム、および、サイズは違うものの同じように光源移動型フィルムスキャンユニットを持つ GT-X770 という機種のダイナミックレンジ (Max OD 値) は 3.4 とのこと。同じ CCD なのにかなり違いますね。

まとめてみるとこんな感じです。

方式 機種名 Max OD 値 (ダイナミックレンジ) 備考
フラットベッド GT-X970 4.0 EPSON 最上位機種。実売 5万円程度。ブローニーフィルム可。
GT-X770 3.4 GT-X970 と同じ CCD、光源移動型フィルムスキャンユニット付き。実売 3万円前後。ブローニーフィルム可。
搬送型フィルムスキャナ COOLSCAN V ED 4.2 実売 6万円前後。
SUPER COOLSCAN 5000 ED 4.8 実売 12万円程度。
SUPER COOLSCAN 9000 ED 4.8 実売 30万円程度。ブローニーフィルム可。

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2007年10月07日

【号外!】 さすがプロは違います

さすが、プロは違いますね。

いつもお世話になってる僕の写真技術の師匠であるコマーシャル フォトグラファの中村さん (インディード) から、

「それは、スキャナが悪いんじゃなくて、添付のソフトが駄目なのかもよ。いくつかお勧めのがあるから使ってみたら。」

というアドバイスを頂いて、使ってみました。
最初は、

「スキャナメーカー (しかも天下の大メーカー) が作った専用のソフトが汎用のソフトより悪いはずがない」

って思ってたので、半信半疑で使ってみたら・・・

これがすごい!!
まぁ、ちょっと見てください。

スキャナ:透過原稿ユニット付きフラットベッド スキャナ
フィルム: Fujifilm Superia Vinus 400 (135)



VueScan でスキャンしたもの:
【48bit (各色 16 bit) 取り込み、キャリブレーション済、 手動での露出調整、など各種調整、Photoshop での補正も有】



添付ソフトでスキャンしたもの:
【48bit (各色 16 bit) 取り込み、キャリブレーション済、 手動での露出調整、など各種調整、Photoshop での補正も有】



比較参考:
Super Coolscan 4000 ED+付属ソフト【自動補正のみ】




中村さんのお勧めは以下の 2 種類だったんだけど、

Silver Fast
VueScan

Silver Fast は手持ちのフラットベッドに対応していなかったので、VueScan を使用。
40ドル弱と安かった。
機能は Silver Fast の方が高そうです。

VueScan は単純そうに見えるソフトですが、高機能。
IR (赤外線) スキャンに対応してるし、2 パススキャンもしています。

いやぁ、やっぱりプロはこういうフィニッシュの厳密性には厳しい環境で仕事をしている、ということがよくわかりました。
さすがです。

ありがとうございました> 中村さん。

追伸:
ScanVue の Web サイトでの購入では、入力に注意してください。
クレジット カードの期限入力は、Web ページでは「MM/YY」と入力せよ、と書かれていますが、実は、「MMYY」とスラッシュなしで入力する必要がります。
でないと、入力不正のエラー メッセージが表示されます!


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2007年10月05日

せっかくだから、ちゃんと調べてみよう


Pentax K100D, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited

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ここのところダイナミックレンジ (ラティテュード) のことをいろいろ調べているので、せっかくだから、ちゃんと調べてみようと思います。

そこで、以下のカメラ (カメラ+フィルム) で調べます。

左から、35mm フィルムと smc Pentax の組み合わせで Pentax KM。フィルムは Fuji Superia 100。
真中がいつもの Pentax K100D。
そして、やっぱり銀塩の性能を調べるには、中版以上で見てみたいですよね。ってことで、6x7 版のカメラとして Mamiya RB67。フィルムは、Fuji 160 NS Professional。

これに、デジタル最大のダイナミックレンジを誇る、Fujifilm S3Pro を加えて、比較してみようと思います。

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2007年10月02日

銀塩もスキャナ次第?


Pentax K100D, smc PENTAX-M 1:2 28mm

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ネガはダイナミックレンジが広いから、と書きましたが、それもスキャナ次第で全然違うということを実感!
リバーサルだとそれほど感じなかったんだけど、ダイナミックレンジ(ラティテュード) が広いネガだと、スキャナの性能が一目瞭然に。

近所のフォトサービスショップの業務用スキャナ (Super Coolscan 4000 ED) と、手持ちのフラットベッドスキャナ (一応、フラットベッドでは一番高い機種) では、こんなに違います。

  ・・・

↓近所の “フォトプラザ クスハラ” さんところの Super Coolscan 4000 ED で撮りこんでもらった写真
【スキャンサービスでの取り込み、自動補正のみ】




  ・・・

↓手持ちの 某社のフラットベッド スキャナで撮りこんだ写真
【48bit (各色 16 bit) 取り込み、キャリブレーション済、 手動での露出調整、など各種調整、Photoshop での補正も有】

  ・・・

手持ちのスキャナの方は、あらゆる補正を施してなんとかしようとしたのですが、これが精一杯。
シャドー部はこれ以上持ち上げるとシャドー部のカラーバランスが崩れます (キャリブレーションをしても限界あり)。

その点、Super Coolscan 4000 ED の方はさすがに高価なスキャナだけあって、シャドーがつぶれていないのに、ハイライトは飛んでいませんね。色被りも少なくいい感じです。

以下、Nikon のホームページより抜粋:

35mm フィルムの画像には 1 回のスキャンでは拾いきれないほどの高密度情報があります。特にシャドー部における細部の表現はノイズが発生しやすく、プロフェッショナルの製版用スキャナでもノイズ低減には高度な技術が必要とされています。マルチサンプルスキャニングは、1 回のスキャンでは拾いきれない情報を複数回 ( 最高 16 回 ) のスキャンにより徹底収集。それらのデータをもとにノイズのない高品質な画像を生み出すことができます。

そういうことなのねー。

当たり前ですが、スキャナがダメだと、そこまでどれだけよくてもダメですものね。
でも、こんなに差があるとは思いませんでした。

意外だなぁ。


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