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2008年01月30日

モノクローム自家現像 【実践編 #3:停止浴と定着処理】


Pentax KM, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited, Fujifilm 1600-PR

大変大変お待たせしました!
さて、いよいよ最後の工程に近づいてきましたね!

次は、現像を停止して、定着させる処理です。

普通に、写真の本などで停止浴のところを見ると、酢酸水溶液で停止する、って書いてあることが多いけど、酢酸水溶液はとにかくクサイ。
薄めてあるけど、お酢の匂いが部屋に充満します。
いくら換気しても、何度もやっているとなんとなく色んなものに匂いが移ってる気がする。

そこで、僕は酢酸を使わず、水道水で停止させています。
少々、定着液の寿命が短くなるけど、使う液が一つ減るのでよりラクチンです。

まず、所定の現像時間が終ったら手早く現像液をメスカップなどの容器に排出します (現像液は繰り返し使うので、またボトルに戻すためです)。
これはのんびりやらないで、手早くやってくださいね。
液を移している間も現像は進みます。

移し終わったら、タンクの上の口から水道水を目一杯入れて、10 秒クルクルとかき混ぜます。で、すぐに水を捨てて、また水道水を入れて 10 秒クルクルとかき混ぜます。
ですぐに捨てて、用意しておいた 450cc の定着液を速攻で注ぎます。

定着液を入れたら、現像のときとまったく一緒の手順で攪拌 (かくはん) します。
時間は、5~10 分ですが、10分位しておくのが安全です。時間は現像と違ってテキトーで OK です。
定着時間は、短いと困りますが、長い分にはそれほど問題ないですから。

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次回は、いよいよ最終工程の “水洗 ~ ネガ乾燥” です。

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2008年01月17日

モノクローム自家現像 【実践編 #2:まず現像!】


Pentax MX, Voigtlander Apo-lanthar 90/3.5 Close Focus, Fujifilm 100 ACROS

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大変お待たせしました~!

ここまできたら、あとは現像液を入れて現像に取り掛かるだけですね。

では、まず、現像液を基準の温度にしましょう。
ミクロファインの袋の裏には、18 ℃ ~ 26 ℃までの現像時間が書いてありますので、だいたいその程度の温度になっていればいいわけです。
春や秋なら、特に暖めたり冷やしたりする必要はないでしょう。

ただ、今のように真冬だと、少し暖めて温度を一定にしておいてやる必要がありますね。

そこで、洗面器に 20 ℃くらいのお湯を作って入れて、その中に前もって 10 分くらい漬けておくと温度も安定します。
 

 
樹脂製の現像タンクなら、現像タンクに入れてしまえば、室温でそれほど温度は上下しないので、現像中は温度はある程度持ちます。
心配なら、上記の洗面器に現像タンクを半分くらい漬けて現像するといいかもしれません。

次は、いよいよ現像液をタンクに入れるのですが、まず、現像液をためているビンからメスカップに 450cc 分だけ移します。
現像処理をしているうちに減ったりするので、ちゃんと 450cc あるかどうかをここで確かめます。
(4 回分なので、500 cc 作っておけばまず、足りなくなることはありません。)

次にメスカップから、現像タンクに注ぎます。
KING の現像タンクは上部が漏斗になっているので、普通に注ぐだけです。
あまりゆっくりだとまずいですが、ジャバジャバと注ぐと気泡ができるので、静かに手早く注いでください。

注ぎ終わったら、すぐにタンクの上の軸をくるくると左方向に回します。
気泡がフィルム上についているかもしれないので、現像ムラをなくすために、なるべく注いだらすぐにまわし始めてください。
そのまま、1 分間連続してタンクの上の軸を回します。
あんまり高速に回しすぎないようにしてください。
回し方は、3回くらいくるくると左に回したら、止めて、また回す、という感じです。(止めることで、フィルムの間の液が循環します。)

1分間回したら、後は1分に5秒ずつ回します。それを規定の時間繰り返します。

20 ℃で NEOPAN 100 ACROS なら ちょうど 10 分です。

このとき、タンクに温度計を刺しておくと、液温が常時測れて便利です。


 
現像液は使うたびに少しずつ劣化するので、それにあわせて現像時間を調整します。
これも袋に書いてありますが、袋に書いてあるのは 1 リットルのときの調整時間なので、500cc だと、本数を倍にカウントする必要があります。

1 リットルなら 8 本可能ですが、500cc ずつに分けて現像しているので 4 本となります。たとえば、3 本目の現像なら、袋のウラの表の 5~6 本のところを見て時間を決めます。

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次回は、停止浴~定着処理です。

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2008年01月10日

す、すみません・・・

またまた、更新が滞りがちに・・・
いよいよ現像なのに、こんなんじゃ先が思いやられます。
すみません。仕事が一段落したら、書きますので、今しばらくお待ちを・・・

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2008年01月06日

モノクローム自家現像 【実践編:いよいよ暗袋作業!】


Pentax MX, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited, Fujifilm 100 ACROS


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さて、いよいよ、セフティバッグ (暗袋) 作業です。

セフティバッグとは、光が入らないようになった袋で、手を突っ込めるようになっています。
通常の形状は、「長袖のセーターのような形で、首のところが閉じてあって、すそがファスナーになっている」感じです。

  ・・・

■ セフティバッグに道具を入れる

セフティバッグ内では、パトローネからフィルムを取り出して、現像タンクのドラムに巻きつけますが、そのときに必要となる道具をセフティバッグ内にまず入れます。
道具と言っても↓の 4 点だけです。

・ 撮影済みフィルム
・ 現像タンク
・ フィルム オープナー
・ はさみ

とはいえ、フィルムを取り出してから、はさみを入れるのを忘れたのに気付く、なんていうシナリオは最悪なので(笑)、ちゃんと忘れないように入れましょう。

  

*** ここからは、セフティバッグ内の作業になりますので、手探りでやることになります。説明の都合上、明るいところで作業しています。 ***

 
■ フィルムをパトローネから取り出す
 
まず、フィルムオープナーでパトローネをこじ開けます。
 

 
フィルムを取り出すとこんな感じ。
 

次にフィルムを芯から切り取るために全部一旦巻き取ります。
 

片手でやっているのは、説明写真を撮るのに片手をカメラ操作に使っているからです(笑)
実際には両手でやってくださいね!
 
全部巻き取ったら、根元でフィルムを切ります。
できるだけ切り口がまっすぐ(フィルムの端に対して直角) になるように切ります。
 

 
 
■ ドラムに巻きつける。

フィルムを切り取ったら、ドラムに巻きつけます。

KING 製の現像タンクは以下の 3 つの部分からできています。
 

 
この真ん中のがドラムです。
ドラムの内側にフィルムの端を挟むための金具が付いています。これの端を押さえるとこの金具が持ち上がりますので、
 

 
この隙間にフィルムを差し込みます。
 

このとき、少し右にひねるように差し込みます。
すると、フィルムの右端が勝手に溝に入り込むようになります。
 

金具の端を押さえている指を離して、金具の真ん中を上から押さえると、金具から出ている針がフィルムに刺さって、フィルムが固定されます。


 
そのまま、軽くフィルムを右にひねったまま、ドラムをクルクルと回していくと勝手にガイドの溝にフィルムが入って行って↓
 

 
こんな風にきれいに巻かれます↓
 

 
巻き終わったら、フィルムの端が外に出てこないように止め具を「ぱちん」とはめます。
(これがなくても大丈夫なんですが、まぁ、念のため。)
 

 
後は、ドラムをタンクの中に入れて、
 

 
蓋を閉めて出来上がり!
 

 
 
  ・・・

まぁ、ここまでくれば、後はで現像 → 水洗 → 定着 → 水洗 → 乾燥 するだけです。

次回は現像、定着、水洗を行います。
 
 
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自家現像 [実践編] をお待ちいただいているみなさま

実践編を楽しみにしていただいているいるみなさま。
遅くなっていて、ホントにすみません。
本日中はちゃんと更新しますので、今しばらくお待ちくださいませ
(u_u)

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2008年01月03日

モノクローム自家現像 【準備編:とにかく手軽にラクチンに!】


Pentax KM, smc PENTAX FA43mmF1.9 Limited, Fujifilm 1600-PR


さて、まず現像の作業の前に薬剤の準備が要りますね。

用意する薬剤は、現像液と定着液です。

「停止液は?」と言われる方も多いでしょう。

実は、僕は停止液は使ってません。ちゃんと水洗すれば全然大丈夫!
だって、停止液は酢酸水溶液だから、部屋が臭くなるんだもん (笑)
定着促進剤も、水洗促進剤も、ドライウェル (水切り剤) も使いません。
薬剤が多くなると取扱いや保管が面倒。お金もかかるしね!(って、それがメインの理由だけど。)

とにかく、手軽に楽チンに、が僕のポリシーです。

  ・・・

■ 瓶を 3 本用意する

500cc 入る瓶を 3 本用意します。
空気が入りにくい (酸化しにくい) 専用のボトルも用意されていますが、別に何でも構いません。

2 本は、現像液用 (KING の 35mm 用現像タンクは 450cc で、現像液は1リットルまとめて作るので、2本に分けておくためのもの) です。
1本は、定着液用です。
 
 
■ 現像液を溶かす

フジフィルムのミクロファイン-L 現像剤を 1 袋、50℃ のお湯 1 リットルに溶かします。
これはメスカップに 1 リットルのお湯を入れて、そこにただ溶かすだけです。
攪拌棒というものが売られていますが、別に割りばしで構いません。

現像液を作ったら、2 本の瓶に 500cc ずつ分けます。
KING の 35mm 用現像タンクは 450cc ですが、現像液は現像するたびにすこしずつ減ります。
なぜかというと、僕の方法の場合、停止液を使わないので、現像が終わったら手早く現像液をメスカップに出す必要があり、どうしてもタンク内とフィルム上に少し現像液が残ってしまうのです。
なので、4回分 (1リットルで 8回分なので、500cc で 4 回) で 500cc あれば少し余裕があってちょうどいい感じです。
 
 
■ 定着液を作る

次に定着液を作ります。
これは、フジフィルムの定着液 スーパー フジフィックス-L の原液を薄めて 500cc 作ります。
原液:水=1:2 なので、原液を 170cc (大体で大丈夫です) に水を加えて 500cc にします。

これを瓶に入れます。
 
 
■ 瓶にテープを貼る

現像液の使用している方の瓶と、定着液の瓶にテープを貼ります。

マジックやボールペンで文字が書けるテープにします。
ここには、液を何回使ったかを表す 「正」 の字を書くためと、現在使っている現像液の瓶がどちらかを見極めるためのものです。

さて、次回はいよいよセーフティバッグ (暗袋) を使って、パトローネ (フィルムカートリッジ) からフィルムを取り出して、リールに巻きつけます。
 
 
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2008年01月02日

モノクローム自家現像 【道具編】


Pentax KM, smc PENTAX FA43mmF1.9 Limited, Fujifilm 100 ACROS

Digi-Pen で銀塩自家現像の話題、っていうのも恐縮ですが、「自家現像の方法教えて欲しい」っていうご要望をメールでお寄せいただいたので、ちょっと説明してみようと思います。

写真の本を見ると、随分手順がたくさん書いてありますが、実際には“省略可”な手順が一杯あります。
実際には、もっと簡単にできるんです。

  ・・・

必要な道具と薬剤はこれだけ↓

僕の使っている道具を紹介します。左側の手前から

 ・セーフティーバッグ (暗袋) 定価 5,000 円位

フィルムをタンク内のロールに巻きつけるときにはこの中にフィルムと道具を入れて、手を突っ込んで作業します。

 ・ミクロファイン-L 現像剤 (溶かして現像液を作る) 315円

これで、8 本現像できますから、1本当たり約 40 円。

 ・温度計 600 円

 ・カートリッジオープナー (値段忘れました。安いです。)

フイルムを取り出すためにパトローネを開ける道具

 ・フォトスポンジ 840円

現像済フイルムを乾燥する前に、水滴を取ります。

 ・現像タンク (KING 社製、NB 【ノーベルト式】 タンク) 3,990円

ベルト式もありますが、こちらの方が簡単だと思います。ブローニー(中版) を現像するときはベルト式タンクを使っています。

後の列、左側より

 ・定着液 (スーパー フジフィックス-L) 980円

薄めて 3 リットル分作れます。

 ・メスカップ1300cc 1,260円

あと、これに、作った現像液や定着液を入れておくビン が 3 つ (現像液用 x 2、定着液用 x 1) があれば OK です。

道具はたったこれだけです。

さて、次回は、実際に現像して見ましょう。

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2008年01月01日

新しい日、新しい夢

昨年後半は、ぜーんぜん更新できなかったのに、たまに更新すると素早くコメントいただいたりして、本当にありがたいやら申し訳ないやらで・・・
今年はもう少し頑張って更新して、皆さんの物欲を刺激しまくりますので(笑)、今年もよろしくお願いします!
 

  ・・・

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