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2006年12月15日

“いいところ”を見つける方法? (中編)


Pentax K100D, smc Pentax FA43mmF1.9 Limited

  ・・・

「(中編)」ってなんだよ、ヲイ!!
っていう皆さんの非難の声が聞こえてきそうです (笑)
ま、ここはひとつ穏便に(笑)

  ・・・

ここを読んでいただいている方の中には「そんなシビアなテスト、自分には関係ないさ」と思っておられる方もいるかもしれません。それは違いますよ。僕のようなど素人でも分かることです。

また、カメラに詳しい方なら、「こんなの常識」って思われるかもしれません。まぁ、素人の試行錯誤と思って多めに見てください(笑)

  ・・・

まず、もともと、僕がこのようなテストをし始めたいきさつからお話したいと思います。

僕が、初めてのデジタル一眼 Nikon D100 を購入したときの頃(2002年ですから、今から 5 年前)の話です。

僕は、D100 で撮った写真が、どうも、ピントが来ず、拡大するとどうしても鈍い感じがしていました。
マニュアルフォーカスで三脚を使用して、じっくりピントを合わせてもどうしても、銀塩と比較して、ピントが来ない感じがしていたのです。

なので、僕は、

「被写界震度に対する許容量が非常に小さく、ピントの合う幅が狭いのだろう」

と思っていました。
実際、カメラ雑誌ではそのように書かれているものも結構ありました。

でも、本当に原因は違っていました。

ある日、キキョウを撮影したときのことです。
太陽光の都合でそこだけスポットライトが当たったように輝いていて綺麗だったのです。
撮影した直後に LCD で確認すると、全体的に紗がかかったような写りになっていました。(ソフトフィルターをかけたような感じです。)
僕はてっきり、レンズが曇ったのかと思いました。
そのくらい、曇っていたのです。
コントラストが低い、とかいうレベルではありません。
全体的に完全無欠にぼやけているのです。
ど素人が見ても、「これはなに?」って言うくらいのひどい写りです。

でも、肉眼ではレンズはまったく曇っていません。
レンズは某社のズームレンズで、古い設計のレンズでしたが、銀塩では「開放からシャープに写る」と高い評価を得ていたレンズ (全域 F2.8) でした。
そこで、ためしに、50mm/F1.4 に替えてみました。
すると、問題なく写ります。
念のため、上記のズームレンズで F5.6 まで絞って撮影してみました。
すると、問題なく写るではないですか!

「いったいこれはどういうこと?」
そこで、原因を探るべく、ケーブルテレビの番組表を斜めから撮影してみました。 これなら、どこかにピントが合うでしょうし、ボケもわかりやすいと考えたから です。

それが、↓の写真です。

  ズームレンズの 70mm 付近で撮影した写真:
  


左から絞り値 2.8、4.0、5.6 となっています。
どれも三脚使用で撮影しています。

左端の写真を見ると、この写真内で「どこか」に必ずピントが合っているはず(斜めにして撮影しており、前ボケと後ボケがあるので)なのに、どこにもピントがあっていないような写りです。
ボケ自体も、にじんだようなボケではなく、紗がかかったような(基の文字の形が角ゴシックだということがはっきりわかるくらいの)ボケになっています。
はっきり言って、これは完全な失敗写真です。
手前の二線ボケもひどいです。

実験では、4.5 まで絞ると何とか使い物になる写真になりますが、4.0 まででは、ちょっと使えない感じです。

この特性が、
1) 標準ズームレンズのマクロ領域を使うような至近距離撮影
2) 強い反射光による準逆光状態
3) 開放に近い絞り

というレンズに厳しい条件下で顕著に出たわけですね。
銀塩ではこれほどひどいことになることは無かったので、驚いてしまったのです。

なんとか便利なズームでいい写りのものはないかと、Nikon のショールームで標準ズームを全機種ためさせてもらいました。
(上記と同じ、番組表を使用してテストし、それ以外に人物、静物などの実写も行ってみました。)

すると、意外と F値がズームによって変わってしまう安くて暗いレンズの方が写りがよかったりしたのです。

当時は、「デジタル一眼には光学性能の良い高いレンズが良い」みたいな感じで、雑誌に書かれていたので、実験結果がまったく異なっていて、驚いたものでした。

これ以降、僕はこの番組表を使ってレンズのテストをするようになったというわけです。

  ・・・

あー、前置きが長くなって時間が来てしまいました。
また仕事に戻らなくてはなりません・・・
ホントにすみません。

明日はいよいよ Pentax のレンズを使った実践編です。

では、また明日!!

  ・・・

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コメント

hirobotさん!こんばんは♪
お仕事忙しいのですね。ヨイことですが・・更新ムリせずに・・
でも PENTAX編 楽しみに待ってます。

*K* さま:

> でも PENTAX編 楽しみに待ってます。

大変お待たせしております (u_u)
今日は必ず(笑)

hirobotさん こんばんは。

レンズは高価なら良いというわけではない・・・。ということですよね。

ということは、とにかく使ってみなければ(買ってみなければ)わからない・・・?(汗)

レンズ欲しさに自分勝手な(ゆがんだ)解釈をしてしまいそうです。(笑)

KAZU さま:
> レンズは高価なら良いというわけではない・・・。
> ということですよね。

そうなんですよー。
これが難しいところで。

> とにかく使ってみなければ(買ってみなければ)わからない

まさに。
そのとーりです。

> レンズ欲しさに自分勝手な(ゆがんだ)解釈をしてしまいそうです。

あー、これもそのとーりですね。
「やっぱ使ってみないとわかんねーもんな」とかいいながら、それを口実に物欲を満たしてしまおうとする自分がいます(笑)

でも、最近はオークションでリーズナブルな価格で売却できるようになったので、僕はオークションで中古を購入して、使い倒して自分に合うレンズなら手許に残し、合わなければまた売却する、という方法で探しています。
これなら、差額が出ても“レンタル料”と考えれば安いものです。
やっぱり、ショールームでのテスト撮影では分からないことが多いですものね。

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